ナムログ

20代迷走モラトリアムブログ

【褒め屋】街ゆく人を1回1分100円で褒めました。

こんちには。

なむです。

 

どうも今山ごもりしている山は暑いですし虫や動物もたくさんいます。

 

さて、今回は、

人はパニックになると、突拍子もないことをしでかすのですね、

わたくしが21歳の冬に行った「褒め屋」というできごとをお話しします。

 

 

褒め屋とは?

「夢をかなえるゾウ」という書籍またはドラマをご存じないですか?

じつは、その夢をかなえるゾウの作者の「水野敬也」さんが「褒め屋」というお仕事をしていたんですね。水野さんは1分間100円で街でひとをほめて稼ぎました。ストリートパフォーマーみたいな類なのですかね?

褒め屋元祖、作家の水野敬也さん

水野さんは他にもモテるためにモテ本を読んでナンパに繰り出したりしていたそうです。けれど、やはりご自身の経験で積んでいった学びや戦略のほうが為になったそうです(たしか)。

そして、アルバイト先でも、面倒くさい社員さんをあつかう”○○さん攻略マニュアル”みたいなのを書いてアルバイトやほかの人で共有しあってそれが社内で反響を呼んだそうです。そこから、おおやけに数々のマニュアル本を出版もされていますね。わたくしが読んで面白かったのは「ウケる技術」という本です。実はこれ読んでから気づいたのですが恋人のマサキくんにされていたのです。わたしはいつもおなかをかかえて笑っていましたね。この本だったとは…

 

まあ、そんなこんなで水野敬也さんがきっかけで、わたくしも「褒め屋の門下生いり」するのでした…

 

わたくしが褒め屋をやることになったワケ

1月の後半まで料理店ではたらいていました。

さまざまな環境が相まって、やめて、

さらにヨーロッパへ放浪することになりました。

 

貯金はあったものの、放浪中の家賃の確保などでヨーロッパ旅行はぎりぎり賄えるくらいでした。

 

そんなあるとき、一本の電話が入ります。

 

「市役所ですが…」

 

市役所からでした。聞けば聞くほど青ざめていきました。

じつは、社会保険にはまだ加入していない会社創業数カ月といったところに勤めていたため、社会保険は自分で加入しえ支払わなければなりませんでした。そのうち会社でも入るとたかをくくっていたため、いつになっても自分で加入しもせずいました。

10か月分くらいは滞納しています。

そう、わたくしは風邪もひかずここまでやっていけました。

が、そろそろ危ないだろう。(信用的に)となり、差し押さえなどを食らうまでに何とか支払わなければ、となりヨーロッパ旅行の資金は夢に消えていきました。

(結局行ったのですが)

 

他にも振込表での国民年金や住民税などがおくれをとってのこっていました。

自己負担なのでものすごい金額です。

 

さらに働く時間も週6日、14時間休憩なしです。(社長ではなく直属の上司の指示です)こんなかんじでお給料時給にすると、400円です。

 

そして、仕事を辞めてしまったので、来月に入るお給料と…

「あれ?計算しても足りないでしょ!!!」

となり、大慌て。

 

興奮した挙句に手を出したのが

 

そう。

 

「褒め屋」でした。

 

褒め屋の準備

もうしばらく働くのは嫌だとなってしまったためか、短期のバイトもせずに10日くらい経ちました。

 

そこから、いろんなこと(上のこと)が発覚してしまったために、何か少しでも稼がねばとなりました。

 

でもなにしよう~~~???

 

マサキくんに相談しました。

すると、

マ「褒め屋は?」

褒め屋~~~????HOMEYA~~~????

マ「うん。褒め屋。水野敬也さんのやっていた褒め屋。」

な「それすぐにできるの?」

マ「できるよ。やるの?」

な「やるわ!」

マ「今の聞いたからな。やるって言ったからにはやれよ。

 

怖い。マサキ。コワE。

 

早速宮城県の100万都市にいたわたくしたちふたりは、褒め屋の道具を買いに文具屋さんへ。そこで、一番大きなスケッチブックとマーカーペンを買いました。つぎにつり銭を用意するため銀行でくずしました。そして、カフェで褒め屋の看板を描き、さらにあとは、戦の前にコンビニに立ち寄りお酒をいれて、シュークリームたべて戦に臨みました。

 

「褒め屋」開店。~1分500円デス~

さ、凍えるような寒さの中、アーケードに褒め屋の看板をもって立ちます。

 

……

 

立っているだけでは集客は見込めませんね。

 

すると、マサキくんがとつぜん

 

「ホメ!ホメ!褒め屋でございます!」

「1分500円どうですか?この女の子が褒めちぎりマス!」

 

なかなかのハートフルな宣伝とガッツ。

 

隣のカラオケ店のティッシュ配りの兄さんも褒め屋をみて勇気をもらったのか、生き返ったような顔でティッシュを堂々と配り始めました、

 

すると、何人かが立ち寄って眺めたり、興味をもってくれました。

が…

「1分500円か。たけーな。ちょっと。」

と言い放って帰っていきました。

 

しかし、ある男性が「褒め屋?お願いします。」と言ってきたくださいました。

きた!!!!!初めてのお客さん。

 

わたくしはもうそれはそれは褒めちぎらせていただきました。

 

ヤマギシさん(仮)はいい体験をしたといったかのように、お話しされてわたくしたちと一緒に写真を撮ってくださいました。

 

しかし。ヤマギシさん(仮)のあとは、集客がなかなかできませんでした。

 

作戦変更。1分100円に。

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褒め屋

 

さあ。

作戦変更です。

 

1分100円にしてみました。そして時刻も夜になってきたので、

ちょっと夜の街で行なってみることにしました…

 

マ「お酒も飲む人多いからやってくれる人多いんじゃない?」

 

たしかに!とおもい、

裏メニューに「けなしコース」もいれてみました。

 

 

すると、結構お客さんが来ました。

 

数々お客さんを褒めさばいていき

あれよあれよと稼ぐことができました。

 

まあ、時折いじわるなこわもての人とかもいましたけど、それはなんとかやり通しました。

 

ある大学生グループがきて、一人の男の子に「褒め2分」「けなし1分」「褒め1分」の順でやってくれと言われました。

 

最終的に「うどん屋、なめんなよ、湯切りもむずかしいし、その日の気温や湿度でゆでる時間も違うんだよ。簡単に麵屋ひらけるとおもうなよ。(けなしちゅう)」

「でも、あなたはすごいです!ちゃんと頑張ってるじゃないですか。上司のこともしっかり聞いて、自分の夢もあって、絶対できると思います。ほんとうに同年代とは思えません(褒め)」みたいなながれでなんか感動的に収まったのを覚えています。

 

褒め屋のわたくしたち、ユーチューバーなんてハイカラなもの知らないので、そう聞かれることが多くて驚きました。

 

ユーチューバーさんも大変なのですね。

 

最後の方は呼び込みのお兄さんがなぜか褒め屋の呼び込みをしてくれていました…。

 

褒め屋をしていると応援される

褒め屋をしていると、飲み物をもらったり焼き芋をもらったりしました。

応援してくれる人が非常に多かったのを覚えています。

 

結構震えましたね。鳥肌というか。なんか、こうやってやるのも新鮮でした。

これがきっかけで、ストリートパフォーマーの方々がいてただ通り過ぎるのではなくすごいなあと思えるようになりました。

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もらったいも
褒め屋の売り上げは?

1時間30分とかで2800円ではないでしょうか?

 

褒めまくったのもありますけど、チップの方もいらっしゃったからですかね。

 

褒め屋をやってみての感想

褒め屋はやる前がいちばんこわかったです。

本当にやるの?っていう不安とできないでしょ…っていうこわさがほんとうにすごかった。宮城県の百万都市でこんなことやるひといないですからね。みたことない…。

 

それにユーチューバーでも何でもない一般市民ですから。

 

褒め屋をやっていると痛い?寒い?目で見られることもあります。

鼻で笑われるくらいならなんともですが、夜の蝶とかがすごい目で見てきます。あれはちょっとすいませんっていうのとこわいなっていうのはありました。

 

あと、やはり、ただ褒めるだけじゃなくてどれだけのサービスをできるかっていうことで、喜ばせるパフォーマンスもしましたね。演技というか。

 

終わった後は、夢のような気持でした。

生きていればなんだって自分次第でできるんですけど、それをやる・やらない、普通・普通じゃないっていう線引きが強烈にあってできないだけだったんだなって思いました。